胃がキリキリと痛み、ムカムカして胸焼けがする、お腹は張るし吐き気までして、食欲が全然ない…。
内科や胃腸科に行って触診、内視鏡検査までしたのに結果は『異常なし』って…?
こんなにつらいのに!?
一体どういうこと!?
日本人の25%がストレス性胃炎!?
これらの症状は、日本人の4人に1人とも言われているストレス性胃炎症状と重なります。
「内視鏡で見ても異常なものが見つからないのに『胃炎』と呼ぶのはおかしい」ということから、最近では機能性胃腸症、あるいは機能性ディスペプシアという名前がつくようになりました。
中国では、『胃は精神の住まい』という言葉があるように、胃腸というのは体の中で一番ストレスを感じやすいところです。
それほどに、ストレスと胃炎は近い関係にあるのです。
原因がストレスだからと甘く見ていると、大変なことに…!
異常がないからといって、ストレス性胃炎を放っておくのはとても危険です。
その理由のひとつとして、自律神経の乱れがあります。
ストレスが強いと、攻撃性や臨戦態勢をつかさどる交感神経が優位に働く状態が続き、体や心を休ませ回復させる副交感神経が充分に機能しなくなり、様々な不調が体に起こります。
このストレスが多く、しかも長く続くようになると、胃は過剰に胃酸を分泌してしまい、胃壁や胃の粘膜を荒れさせてしまうのです。
最悪の場合、胃潰瘍やなどにつながる可能性があります。
ストレスを感じ続けている人の胃は、ちょっとの刺激で痛みを感じるようになります。
少量の食物で胃痛があったり、早期満腹感があったり、胃酸に対しても異常な痛みがあります。
これらを胃の知覚過敏といいます。
ストレスを取り除かないと治らない!?
ストレス性胃炎の原因は、ストレスにあるわけですから、ストレスの原因を取り除かない限り治すことは難しいでしょう。
休めるときには休み、頑張り過ぎないで、体や胃腸をいたわるような規則正しい生活を送るよう心がけましょう。
とは言え、生きている限りストレスをなくすことはできません。
頑張らなければストレスが消えるのかというと、そんなことはありませんね。
ではどうすれば良いのでしょうか?
ストレスを味方につける生き方・考え方
近年の心理学の研究では、ストレスに対する受け止め方を変えるだけで、ストレスを味方にすることができるようになるという考え方にシフトしてきているようです。
⇒心理学者・ケリーマクゴニガル氏のストレスコントロール:世界一受けたい授業
人生、どんな生き方をしても、あらゆるストレスから解放されることはありません。
最新の心理学では、「ストレスによって自分はむしばまれている、健康被害を受けている」と考えることの方が、ストレスそのものよりも害が大きいと考えられています。
同じストレスを受けるなら、「自分はストレスによって強くなっている、ストレスのおかげで頑張れる」と、受け止め方を変換した方が良さそうです。
つまり、「この山場をどう乗り越えるか」「乗り越えた後の自分はどれだけ成長できるか」という観点に切り替えていく、ということです。
ストレスを味方につけるか、ストレスにやられてしまうか…、考え方・受け止め方を変えるだけで、ストレス性胃炎などの体調改善にも大きな変化が期待できるのです!
一度ゆっくり休んだら、その後は小さな目標をひとつずつクリアしていき、成長していく自分を思い描く人生設計を立ててみてはいかがでしょうか。
続けていけば、今よりずっとストレスと上手に付き合えるようになっていけるはず。
悩むより先に、まずやってみましょう!