母子感染・集団予防接種・輸血…【B型慢性肝炎】急性肝炎との違い

肝炎の中でも慢性型が多いのがB型肝炎とC型肝炎ですが、B型肝炎はなぜ慢性化してしまうのでしょう?

国への訴訟が起きたのは、慢性型のB型肝炎です。

わずか数週間で治り、抗体ができるB型急性肝炎と、長期にわたって続くB型慢性肝炎の違いは…?

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母子感染と集団予防接種などの注射などが主要感染経路

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およそ数週間で治癒するB型急性肝炎の場合、主な感染経路は性行為によるものであると言われています。

これに対し、治療に何年もの期間を要するB型慢性肝炎の多くは、出産のときに母親から感染する母子感染や、まだ医療針の使い捨てが徹底されてなかった、つまり注射針が使いまわしされていた時代の集団予防接種をはじめとする医療事故、幼い頃に受けた輸血などが主な感染経路です。

医療事故による感染の予防が徹底されている現代では、母子感染による感染が大部分を占めていますが、現在の日本では、全ての妊婦にB型肝炎とC型肝炎のスクリーニング検査としてHBs抗原検査とHCV抗体検査が行われており、母親が陽性であった場合には、産後、赤ちゃんにワクチンの投与がなされます。

したがって、国内での母子感染によるB型肝炎は今後なくなって行くと考えられていますが、近年では、民間および外国で受けるタトゥーやピアスによる感染経路が拡大してきています。

免疫力が弱い幼児はウイルスを排除できない

大人になってから感染した場合、70%は自覚症状もないまま治癒していく不顕性感染(ふけんせいかんせん)で、残る30%についても、ほとんどの場合は数週間で治癒する一過性感染で終わります。

その後再発することもありません。

これに対し、まだ免疫力が未熟な幼い頃に感染してしまうと、ウイルスを排除するだけの力がなく、体内にウイルスが残ってしまうことがあるのです(持続性感染)。

このようなケースの人がB型肝炎キャリアと呼ばれています。

感染すると、B型肝炎ウイルスは体内で増殖しますが、肝炎の発症はなく(無症候性キャリア)、何年、何十年と経ってから肝炎を発症します。

ただし、ウイルスのキャリアであれば必ず発病するというわけではありません。

肝炎を発症すると、慢性肝炎から肝硬変、さらには肝がんに発展してしまうこともあります。

慢性肝炎の症状が続き、やがて肝硬変から肝がんへと移行していくケースは、B型肝炎キャリア全体の約10~20%程度と言われています。

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母子感染によるB型慢性肝炎に苦しんだ石川ひとみさん

歌手の石川ひとみさんもB型肝炎キャリアでした。

石川さんが闘病中だった当時は、B型肝炎に関する知識もまだ世間一般に広まっておらず、「感染する病気」であるということへの誤解も強かったため、つらい思いをしたこともあったそうです。

ファンに握手を求められ、握手をしようとすると、そのファンの連れの人に「この人B型肝炎だよ、うつるから握手しない方がいい!」と、目の前で言われたこともあったとか。

当記事の冒頭でもお話している通り、B型肝炎は、母子感染または血液を介した感染、そして性行為による感染が主要感染経路で、空気感染や経口感染(唾液などによる感染)はなく、まして握手でうつるなどという事は絶対にありません

B型慢性肝炎でも日常生活はできる

B型慢性肝炎を発症すると、非常に疲れやすく、激しいだるさに襲われたりしますが、通院しながら日常生活を続けることが可能な病気です。

治癒まで長くかかりますので、根気よく通院し、完治を目指しましょう。

軽い運動などは問題ありませんが、過労につながるような激しいスポーツや仕事のし過ぎは避け、低カロリーでバランスの良い食事を心がけましょう。

お酒は肝臓への負担が大きいので、禁酒は必ず守りましょう

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