最近よく「ロコモティブシンドローム」ということばを耳にするようになりました。
「ロコモティブシンドローム」とは、関節や骨、筋肉などの運動器の障害で移動機能が低下してしまう症状のことを言いますが、近年、若年化するなど深刻化しています。
予防のための対策におすすめの食材についてまとめました。
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ロコモティブシンドロームとは
ロコモティブシンドロームとは、病気やケガなどが原因で運動量が減少し、それによって筋肉量の低下やバランス能力が衰えてくることを言います。
具体的な症状としては、
「つまづきやすい」
「早く歩けない」
「足腰が弱くなったことを感じる」
などがあります。
このような症状があれば、ロコモティブシンドロームの初期である可能性が考えられますので、ひとつでも自覚症状がある方は、改善方法を実践していきましょう。
ロコモティブシンドロームが増加している背景には、高齢化社会にも関係していますが、それだけではありません。
最近では、子どものロコモティブシンドロームも増加していると言いますから、事態は深刻です。
その背景には、子供の運動不足にも深い関係があるでしょう。
子供が運動不足傾向になっている原因
子供をはじめとする現代人の運動不足の原因として、交通機関などが便利になったこと、パソコンやスマホ・携帯電話、ゲーム機の普及があげられます。
また、一見関係ないように思われますが、食生活の乱れにも関係しています。
食生活が乱れていると、筋肉の形成にも影響しますし、必要なエネルギー量が足りず、体力もなくなりますから、運動そのものができなくなってしまいます。
足腰の悩みの改善方法としては、食生活を改善し、運動不足を解消することもとても大切なことです。
子どもに親の良くない生活習慣などが影響しないように、まずは大人が健康的な生活を送るべきでしょう。
中年以降に足腰が弱るのは運動不足による筋力の低下?
足腰の痛みは、中年以降になってくると急増する悩みのひとつです。
でも、「加齢によるもの」とあきらめてしまうと、外出がおっくうになったり、運動が嫌になったりして、ますます足腰が弱り、症状を悪化させてしまうことにもなりかねません。
痛みの原因を取り除き、痛みを和らげていくことは可能です。
よく「老化は足腰からやってくる」と言われますね。
加齢が進むと、歩行困難や歩行スピードが遅くなることが目立ってきます。
足腰の弱くなる原因の一つは「筋力の低下」。
歩く機会が減れば減るほど、運動する機会が減れば減るほど、筋力低下で足腰が弱くなっていってしまうのです。
足腰の痛みが日常的にあれば、生活にも支障が出てきてしまいます。
足腰の痛みの改善方法
座りっぱなし・同じ姿勢を避ける
事務職の方、あまり外出せず家にいる時間が長い方は要注意ですが、「座りっぱなし」による筋力低下が問題になっています。
基本的に30分以上連続の座りっぱなしは避けるようにしましょう。
また、足腰の負担を避けるためには、「長時間同じ姿勢をとらない」ことも大切です。
肩・腰・ひざを冷やさない
肩、腰、ひざに痛みを持っている方は、なるべく体を冷やさないようにしましょう。
体が冷えると、血流が滞り、痛みのある患部の治りが悪くなってしまいます。
肩、腰、ひざを温めるのはもちろんですが、からだ全体を冷やさないようにすることによって、全体のめぐりが良くなり、傷み改善につながります。
食事改善
肩、腰、ひざなどの関節の痛みは、軟骨のすり減りが原因になっていることが少なくありません。
軟骨の摩耗改善に必要な栄養成分は、コンドロイチン、コラーゲン、グルコサミン、骨や筋肉に必要なカルシウム、末梢神経のサポートをするビタミンB12等です。
これらは、体を形成するのにも、とても重要な栄養素です。
コンドロイチンを多く含む食材
納豆・ヤマイモ・オクラ・なめこ・うなぎ・フカヒレなど
コラーゲンを多く含む食材
鶏皮・手羽先・鶏ガラ・軟骨・テール・牛筋・フカヒレ・魚類など
グルコサミンを多く含む食材
鶏皮・手羽先・豚足・軟骨・カニ・エビなど
カルシウムを多く含む食材
干しエビ・煮干し・桜エビ・シラス・ひじき・乳製品など
ビタミンB12を多く含む食材
貝類・レバー・海苔・すじこなど
これらの食材は、軟骨形成に有効な成分が多く含まれているので、有効に摂取するには煮出してスープごと摂ることがおすすめです。
痛みがつらすぎる時は医薬品やサプリメントも視野に
あまりにも痛みがつらく、運動するのもつらい、という場合には、関節痛、神経痛などの痛みに働きかけてくれる医薬品やサプリメントの活用も視野に入れて行きましょう。
「軟骨成分の摩耗」が痛みの原因となっていることもあり、飲むだけですり減った軟骨に働きかける成分コンドロイチン硫酸エステルナトリウムなどが配合された製品などであれば、服用していくうち、痛みを内側から緩和してくれます。
製品によっては薬の痛み止め成分ではなく、ハーブの痛み止めが配合されているものもありますので、薬局の薬剤師さんとよく相談してからどの製品を選ぶか決めましょう。
歩くのもつらい、というレベルになっているようであれば、市販の薬品やサプリメントに頼る前に、医療機関を受診しましょう。