室内の熱中症の原因と予防方法・暑い外で起きる熱中症との違い

熱中症は、「炎天下で水分も取らず、休憩もせず運動などをしたときに起こるもの」というイメージが強いですね。

でも実は、熱中症で救急搬送された人のうち、40%以上は屋内にいる時に発症しています。

さらに65歳以上に限ってみると、6割近くの人が自宅などの住居内にいる時に熱中症にかかっています。

また、熱中症によって亡くなった方の9割は、室内で発症していたと言いますから、「ずっと家にいれば熱中症にはならない」と安心してもいられないのです…。

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労作性熱中症と非労作性熱中症の違いとは

熱中症は、大きく分けて2種類のものがあります。

 
ひとつめは、労作性熱中症(ろうさせいねっちゅうしょう)と呼ばれ、一般的によく知られるタイプの、炎天下の屋外で活動している時に起こる熱中症です。

かかりやすい人の傾向としては、若い人および中壮~壮年にかけての男性が多いのが特徴です。

数十分~数時間という短時間で発症しますが、適切な処置を受けることで比較的短時間のうちに回復しやすい傾向にあります。

 
もうひとつは、以前はあまり知られていなかったタイプの熱中症で、非労作性熱中症(ひろうさせいねっちゅうしょう)です。

発生場所は、ほとんどが自宅などの室内。

高齢者に多く、数日間をかけて徐々に進行していき、気が付いたら命に関わる危険な状態になっていた…というケースが多いのが特徴です。

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非労作性熱中症を引き起こすのは高齢者

室内での熱中症・非労作性熱中症を引き起こす人の多くは、65歳以上の高齢者です。

高齢者に非労作性熱中症が多くなるのは、いくつか理由があります。

暑さを感じる機能が衰える

歳をとると、真夏の室内でもエアコンを使わなくなる人が増えてきます。

その理由は、暑さを感じとる皮膚細胞の老化により、「暑い」と感じる機能が衰えてくるからです。

若い時のように、暑いところにいても「不快」と感じにくくなるため、暑さに対する適切な処置を怠ってしまいがちに…。

代謝が衰える

さらに、代謝機能も衰えてくるため、代謝によって作り出される熱量も少なくなり、暑いはずの環境を、むしろ心地よいと感じてしまいます。

高齢者の多くが冷房を嫌い、真夏でも自然の温度・湿度を好む傾向にあるのはこのためです。

汗の量が減る

高齢になると、汗をかく量が減ってきます。

汗は体を冷やすための大切な要素のひとつ。

特に下半身の汗の量が減り、体が冷えにくくなるため、熱中症になりやすいのです。

室内の熱中症・非労作性熱中症の予防方法

非労作性熱中症を予防するためには、以下のことを心がけましょう。

部屋の中に温度計・湿度計を置く

体で暑さを感じなくなっているのであれば、数値で見えるように、部屋の中に温度計・湿度計(湿温度計)を置くようにしましょう。

「気温が28度以上、湿度が70%を超えてたら、暑いと感じなくてもエアコンをつける」という習慣をつけておけば、「気が付いたら熱中症になっていた」という事故を防ぐことができます。

寝室の環境を整える

昼間のリビングで起きる熱中症に次いで多いのが、夜、寝室で眠っている間に起こる熱中症です。

寝ている間に熱中症にかかると対処が遅れ、深刻な状態になってから見つかることも少なくありません。

夜は外気が冷えても室内は暑いままのことも…

夜は比較的涼しく、日中より過ごしやすくなるように思うかもしれませんが、家の構造によっては、夜になっても暑いままの場合もあります。

日中、寝室にエアコンがつけられておらず、熱気がこもったままだと、夜、クローゼットや押し入れなどにこもった熱気が部屋に放出され、いつまでも涼しくならないこともあります。

また、寝室は2階建ての2階部分など、屋根の直下の部屋にあることが多いですが、直射日光によって、日中ずっと屋根が温められています。

屋根のすぐ下にある寝室では、屋根にこもった熱気が部屋に入りこみ、一晩中暑いままになってしまうこともあるため、最上階の部屋を寝室にしている方は特に注意が必要です。

エアコンは朝までつけっぱなしで!

「エアコンを朝までつけていると風邪をひく」と言われた時代もありましたが、今はそのようなことは言っていられません。

エアコンが切れてしまうと、日中温められたクローゼットや屋根からの熱気が部屋を暖め、寝苦しくなったり、脱水症状を引き起こしたりして、熱中症につながってしまう恐れがあります。

エアコンは、日中稼働している時より1度~2度程度高めのマイルドな設定にし、体にエアコンの風が直接当たらないよう調節して、朝までタイマーなしでつけっぱなしにするようにしましょう。

水分はこまめにとる

高齢者は、「のどが渇いた」と感じにくくなっています。

寝る前に水分をとると夜トイレに起きてしまうので嫌がる方もいますが、熱中症予防に水分補給は欠かせません。

こまめに水分をとり、体の水分バランスを崩さないようにしましょう。


 
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